これまで100種類以上のピックを試してきた私が、ピックの種類、選び方、おすすめのピックを紹介します。
100種類以上・・バカみてぇ。笑
まず、ピックを変えたからって、上手くなるわけではないです。ただ、ピックが合っていないと「上達速度が下がる」可能性はあります。
ピックの種類!
ギターのピックは、形状・サイズ、素材、厚みの組み合わせによって、さまざまな種類が存在します。
一般的な形状
一般的な形状は、以下の4つ。
この形で納得いかなければ、既製品で探すか、自分で削り出すことになります。かつて下敷きを削ってオリジナルピックを作った友人がいましたが、次の日には普通のピックを使っていました。
★ティアドロップ型
ティアドロップ。
涙のような形、おしゃれ。
ギターのピックと言えばこの形。汎用性が高く、あらゆるプレイに使えます。色や素材、厚みの種類も豊富。1枚持っておいて損は無いですし、購入せずとも何かの拍子に手に入ることも(おまけ・もらい物など)。
ティアドロップの使い心地
ポイントは、サイズです。一般的なティアドロップのサイズは、親指の腹(指紋がある部分)が全て隠れるくらいの面積。それを「丁度いい」と感じるか「少し大きい」と感じるかで、評価がわかれます。
握る位置によっては、親指を内側に曲げたとき”若干引っかかる”ことがあり、「少し違和感がある」と感じる人も。
ただ、親指の腹でしっかりと押さえられるので、ホールド感は抜群。単音弾きにアルペジオ、コードストロークからカッティング、ほとんどのプレイに使えます。
★おにぎり(トライアングル)型
おにぎり型。
角が3つあるので、全ての角が丸くなるまで使えます。全て削れた後には円形ピックとしても使えますが、薄いものだとその前に割れます。
握れる面積が広いのでズレにくく、コードジャカジャカに向いています。
おにぎり型の使い心地
辺が丸くカーブしているものをおすすめします。演奏中に中指でクルっと回して丸い部分でピッキングすると、やわらかい音色を得られます。
アコギのコードジャカジャカで使うなら、まずは薄いモノから。ピックが弦にハジかれてしまう心配も少なく、気持ちよくストロークできます。ただ、薄いのですぐ削れて割れます。あと、ペチペチと小さな音も。
★ジャズ型
ジャズピック。
だいたい先端が尖っています。一般的に、ティアドロップより小さめのサイズ(縦が短い)です。1.0mm前後、もしくはそれ以上が、ジャズピックのポテンシャルを生かせる厚さだと思います。単音が弾きやすいので、速弾きやアルペジオにおすすめ。
反面、サイズが小さいとハジき飛ばされる確率も上がり、コードストロークでは技術が必要です。
ジャズ型の使い心地
ティアドロップよりも小さい(短い)サイズが一般的。この小ささが「指に馴染む」と感じるのか「小さすぎる」と感じるかです。
親指の腹が少しはみ出すサイズで、どの角度で弾いても指の一部として馴染むようで、気に入っています。
アコギのコードジャカジャカ弾きや、1曲のほとんどがコードジャカジャカの曲では使いにくいですが、ティアドロップの次にオールマイティなピックだと感じます。
★サムピック
サムピックは、親指にはめて使用します。主に指弾きで使用しますが、何もつけずに親指で弾くときと感覚が違い、慣れが必要です。
ピックなので、親指に比べてはっきりとしたアタック音が出ます。
サムピックの使い心地
主にアコギで使います。そもそも上の3つとは用途が異なり、”親指(爪)の代理”として使用します。慣れると便利。
親指に何もつけずに弾くと、親指が丸まるフォームになりがち。指の独立から考えると、親指を伸ばせるサムピックを使う方が、良いのかもしれません。
ベースラインが独立したフレーズ、特に6弦と5弦をいったりきたりするフレーズは、「サムピックでないと難しい」と感じることがあります。アコギを練習している方は、慣れておくといいかもしれません。
その他形状
☆円形
円形ピック。
角が無いのでやわらかなサウンド。購入する前に、一度コイン(硬貨)で試してみてください。
☆その他
「ホームベース型」や「多角形」。「ハート」や「変な形」、その他にもいろんなピックが存在するようです。
ピックの厚み
サウンドハウスで見ると、
・0.5mm以下 Thin(薄い、やわらかい)
・0.7mm前後 Midium(中くらい、普通)
・1.0mm以上 Hard / Heavy(硬い、厚い)
とのこと。
エレキギターの演奏が主な方は、Midium、Hardの両方。アコギでコードジャカジャカされる方は、おにぎり型とティアドロップのThinも試してみてください。
ピックは薄ければ薄いほど、早く削れます。
ピックの素材
素材+厚みで、硬さ(やわらかさ)、しなりが決まります。言葉での説明が難しいのと、「名前が違っても元の素材は一緒」というケースも結構あり、(私では)区別がつかないので名前だけのせておきます。
素材ごとのおすすめピックも1枚。
○セルロイド
・Fender Medium
○ナイロン
・Jim Dunlop Jazz III
○ポリアセタール
・FERNANDES スプリ-ム・ピック・シリ-ズ
○デルリン(ポリアセタール)
・Jim Dunlop Delrin
○ジュラコン(ポリアセタール)
・AriaProII HYPER TOUCH
○トーテックス
・Jim Dunlop Tortex
○ウルテム
・Clayton ULTEM
○金属系
・Big-West Creation
○その他
・べっ甲
・アクリル
・牛骨
・ゴム
etc…
おすすめのギターピック!
形状別に、おすすめのピックを紹介します。
サムピックは、指のサイズや好みの爪に幅があるので割愛しました。
●ティアドロップ型
FERNANDES Heavy
FERNANDESのティアドロップ。
変な特徴もなく、安心します。
ミディアム、ヘビーあたりがしっくりきます。
Fender Medium
一人勝ち。
Fenderのミディアム。
セルロイドでティアドロップといったらこれ。ポイントは、「製造中止になる可能性が少ない」こと。慣れたピックを使いたいので、結構重要です。
Jim Dunlop Tortex Wedge
薄めのティアドロップなら、Jim DunlopのTortex。
すべりにくいサラサラとした質感がいいのですが、”色つき”よりも若干滑らかに感じる”白”が好きです。
●おにぎり(トライアングル)型
厚めのおにぎり型はどれでも良いと思いますので、省きます。
Fender Medium
たまに使います。
メインがコードジャカジャカで、たまにアルペジオ、僅かな単音弾きが出てくる曲の場合、丁度良いやわらかさです。
Clayton ULTEM
コードジャカジャカ弾きなら、まずはこのピックから試してみてください。「ピックが弦に負ける」ので、引っかかってつまることがありません。厚さは0.38mm、0.45mmあたり。
薄いのですぐに削れますが、おにぎり型は角が3つあるので、お得です。ただ、削れる前に割れることもあります。笑
●ジャズ型
Jim Dunlop Jazz III
Jim DunlopのJazz III。
ジャズ・ピックで厚めならコレ。
赤と黒、サイズはXLもありますが、ジャズ・ピックは小さい(XLではない)サイズをおすすめします。
Jim Dunlop Tortex Jazz
ジャズ型なら、色つきのTortexが使いやすい。1.14mmを気に入って使っていますが、1.0mmも良い感じ。
AriaProII HYPER TOUCH Jazz
HYPER TOUCHの1.00mm。
最近のレギュラーピックです。ジャズ型はいろいろ試してきましたが、1.0mmはこれに落ち着きました。
感触が好きで、指の一部のよう。
ピック選びあれこれ
ピック選び、苦労します。特にスランプ、伸び悩んでいるときは「こ、このピックが悪いんだ!」と当たってしまいがち。
あと、アコギの場合、厚めのおにぎり型があると便利です。
アコギあるあるの一つ「皆で何か歌うから、伴奏でアコギ弾いてよ」という状況。例えば、何らかのコミュニティで歌を歌うとき。ピアノを使うほど本格的ではない、屋外で集まってちょっと歌う場合。
マイク(もしくはピックアップ+アンプ)が用意できないと、アコギ一本で伴奏の音量をまかなわなければいけません。
アルペジオでポロポロなんて許されるはずがなく、コードジャカジャカの一択。ある程度厚く、大きなピックで、「弦がキレるのではないか・・」と震えながら、激しいストロークをすることに。
路上ライブを見て、「そんなに力強くアコギかき鳴らさなくてもいいのに・・」と思った経験がある方は、外(音が反響しない場所)、マイク(アンプ)なしで、どれだけの音量を出せるのか是非試してみてください。
エレキ・アコギを問わず、どのピックにしようか悩んでいる方は、形状、厚さ、素材の違うピックを10枚くらい購入して、比べてみてください。サウンドハウスだと、1枚単位で購入できます。
・ティアドロップの1.0mm前後
・ティアドロップの1.0mm以下(好みの薄さ)
・おにぎり型の0.5mm前後
・おにぎり型の0.7mm前後
・おにぎり型の1.0mm前後
・ジャズ型の1.0mm前後
の6枚くらいあると、普通のプレイで困ることはありません。おにぎり型だけ3種と多いのは、アコギを想定しているからです。迷う方は、↑に書いた「おすすめのピック」を参考にしてください。
ありがとうございました。
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