Perfumeのダンスを文化祭で完コピ披露し、クラスメイトの熱い視線と歓声(と一般来場者の冷ややかな視線と乾いた拍手)を浴びた私が、リズム感についてアレコレ書いてみます。ちなみに、私はのっち担当でした。笑
リズム感とは!?
○リズム感が良い・悪い?
歌でもダンスでも楽器でもそうですが、「頭でリズムがわかっている」ということと「リズムを体(楽器)で表現できる」ということは別です。後者は各分野で練習あるのみなので、ここで突っ込んだ説明はしません。
重要なのは「頭でリズムを理解している」こと。これを、今回は”リズム感”と呼ぶことにします。
○リズム感が無い人
”リズム感が無い人”という言い方、めちゃくちゃ失礼だと思います。が、変にオブラートに包むと、余計失礼になりかねない。また、練習で習得できるものなので、”本当にリズム感の無い人”はいないと思うのです。
それでは、”リズム感が無い”を定義するのが難しいので、逆に”リズム感がある”というのを定義するとして、ここでは「J-Popなら、容易にリズムにノルことができる」ということにします。できれば、歌、ピアノ、ギター、ベース、ドラム、ダンス・・それぞれどんなリズムを刻んでいるのかも聴き(見)わけたい。リズムのノリ方は、歌でも手拍子でも、楽器でもダンスでも何でも結構です。
「そういうお前は、どれくらいリズム感あんだよ?あん?」
私はというと・・「J-Popのドラムを叩けるくらい」のリズム感はあります。「じゃあ、この激ムズソロは叩けんのか?」みたいな意地悪は無しで。笑
知り合いのドラマーおじさんから、一通りルーディメンツなどをやらされ教えていただいたので、ある程度の基礎はあると・・信じたい。
○リズムキープ
楽器演奏だと特に”リズムキープ”という言葉がよく登場するのですが、ここでは、”リズム感”と”リズムキープ”は分けます。単に「一定のテンポを(メトロノームなどの)基準となるリズム無しで、正確に刻み続けられる」ことを”リズムキープ”と考え、周りのリズムに合わせたり、ズレそうなリズムを修正するのは”リズム感”に含めます。
①リズム感をある程度習得
②正確なリズムキープ
の順番。つまり①ができてから②を練習しますので、今回は①リズム感の習得を中心に。
ちなみに、いろいろ教えていただいたドラムおじさんは、修行の末「”何も使わずに”テンポを正確に刻む技」を習得していました。「じゃあテンポ165で」と言うと、最初に何も確認せず、ドラムも使わず、ほぼ正確に4分間刻み続けられました。
そして、本当に今でも不思議ですが、全然羨ましく感じませんでした(笑)。だって、ドラムを使えば、足でも何でも使ってリズムキープできるんですよ?ただ、「30秒でストップウォッチを止めるゲーム」なら、最強でしょうね。
リズム感を鍛える方法!
いくつか考えてみました。
●頭と体のリズムは別?
リズムを「頭で取れている状態」と「体で表現すること」は”別”だと言いました。
しかし!ここで厄介なのが、「一度体で表現したことがないと、リズムを理解しづらい」ということ。例えばドラムだと、2拍子(4拍子)と3拍子(6拍子)を組み合わせたリズムがよく出てきますが、これはもう頭で考えるよりも、叩いて理解する方が圧倒的に早い。
ですので、実際に体を使ってリズム感を鍛えていきます。(もう少し説明を続けた後で、紹介します)
●表と裏
よく耳にする「表」と「裏」。「リズム感が無い人は、もっと裏拍を意識して!」みたいなことを、テレビやネットでよく見ますが、少なくとも楽器を演奏する上で重要なのは「表」です。※表と裏の意味は「リズム 表 裏」あたりで検索してみてください。
表をしっかり取れるから、裏(表以外の空白)で遊べるのです。ジャズでよくある、ハイハットに見立てて4拍や2拍にメトロノームを設定する練習。あれは、表で難なくリズムを取れてからです。swingのように実際にはリズムから若干ずらす場合でも、表を意識していないとぐちゃぐちゃになります。
「でも外国人は裏でさぁ・・」と半信半疑の方は「裏が印象的な洋楽」を探して、歌手がどのように(ダンスの振付ではなく)リズムを取っているか見てください。裏でかかとを下ろす場合、表も何かしら(小さく)リズムを意識してるはず。
極端なことを言うと、「どんなに奇抜なリズムでアドリブを弾こうとしても、表さえ体で意識していれば、なんか良い感じになる」と私は思います。”表をずらす場合”は特にそうで、「演奏はずらす」けど「意識は正しい表を刻む」ことでカッコよく聴こえやすい。聴いている側は、リズム隊が刻む正しいリズムと比較して、よりかっこよさを感じるでしょう。
私の完全な想像ですが「裏が上手く取れない」という方は、「裏」に意識を向けすぎているのかもしれません。表あっての裏です。表を無意識で取るようになると、自然と(裏を含む)残りの空白で遊びたくなってきます。
●2つ以上のリズムの捉え方
「ドラムは手足をバラバラに動かしてすごいね」みたいな話がありますが、少なくとも最初の頃は、バラバラのリズムを”1つのカタマリ”として考えます。
イメージ的にはこんな感じです↓
YouTubeで見るバラして考えるときは、体の一部で一定のリズムを取り、それを軸として考えます。演奏中「ドラムが貧乏ゆすりのように左足を動かす」または「スネアで遊びながら右足(バスドラム)は一定のリズムを刻む」のも、軸となるリズムを意識するため。もしくは、聴いている側に意識させるため。
軸となるリズムに”足していく”。一定のリズムから”ずらしていく”。一方を基準に他方(他楽器パートなど)のリズムを聴くと、すっと聴き分けられると思います。基準となるリズムが(聴いている人も含め)皆わかっていて、そこから上手いことズラすのでカッコよく聴こえるのです。
●無理にでもリズムを楽しむ
結局は、これです。
興奮したときに鼓動が早くなるように。嬉しさのあまり走り出したくなるように。リズムと精神状態は大きく関係していると感じます。
”リズム感が無い(と感じている)”
↓
”大してリズム感が無いヤツにからかわれる”
↓
”もう音楽なんてしない!”
なんて、言わないでよ絶対。・・負のスパイラルに陥らないでください。緊張すると体ガチガチで声がうわずるように、テンションガタ落ちの状態で、跳ねたリズムを表現するのは難しい。上手くリズムにノるためには、たとえ嘘であってもリズムを楽しまないといけません。
リズム感を鍛えるトレーニング!(実践)
正直今ぱっと考えたものなので、大したトレーニングではないと思いますが、”リズムの捉え方”を感じていただけたらと思います。
☆2箇所に分けてリズムを取る
もちろん自由にリズムを取ったら良いのですが、練習にあたっておすすめの方法を。
今回は”体”でリズムを取るので、最低でも2箇所は動かしてみてください。【足】と【手】。または【頭、上半身】と【手】など。もちろん、歌や楽器を使っても結構です。
「裏」は手拍子。
「表」は、足なら”つま先”か”かかと”で。
頭、上半身を使うなら、前後、左右、もしくは上下に揺らします。表拍で、”カクッ””ビクッ””ピタッ”と大げさに反応してみてください。重要なのは前後左右に揺れることではなく、表で体が反応することです。ぬるっとスルーしてはいけません。前後左右の揺れはおまけです。
もちろん、ノリノリで!嘘でもいいです。人目に付かない場所を見つけて、無理にでもリズムを楽しんでください。最初は上手くノれなくとも、止まらず、狂ったように体を動かすだけでもいいので、必ずリズム(音楽)とアクセントを意識しながらリズムを取ってみてください。
★表拍の練習(確認)
準備運動兼、リズムの確認。まずは”表”から。記載のリズムで表を意識してみてください。裏で指パッチンをすると、良い感じでノレます。
※楽譜の下の段は後で使用しますので、気にしないでください。あと、無料ソフトなので文句は言えませんが、変なエコーみたいなのがかかってます。
足、頭、上半身あたりで”表”のリズムを取ります。手拍子の方がやりやすいかもしれませんが、今回は”手以外”でお願いします。リズムの中心となる”表”を、一定のリズムが刻みやすそうな箇所で刻み、比較的自由に動かしやすい手で、色んなリズムを楽しむスタイルです。
それでは、実際の曲に合わせて練習してみましょう。曲は何でもいいのですが・・今ちょうど(私が)聴いていた『Rain』でいきましょう。(本当に何でもいいです)
YouTubeで探す拍子の頭でリズムを取る場合、イントロで”チャプチャプ”鳴っている音(四分音符)を参考に。歌のメロディが裏から入っているので、かなり軽快な曲になっています。
★裏拍の練習(確認)
”裏”は手拍子でリズムをとります。今回も、記載のリズムで裏を感じてください。
裏は手拍子ですが、このときも必ず、”表”では足や上半身でリズムをとってください。表を基準に裏を取れるようにならなければ、複雑なリズムに対応できません。
やり方の例(四分音符)として、
①表(1拍目)でつま先をちょん。上半身はゆっくり右移動。
②裏(2拍目)で手をパチン。頭を右にカクン。
③表(3拍目)でつま先をちょん。上半身をゆっくり左移動。
④裏(4拍目)で手をパチン。頭を左にカクン。
『けいおん!』の”あのシーン”がわかりやすいです。
うんたん笑
★表を基準にリズムをつかむ
いよいよ本番。「表と表の間に、適当に裏を入れれば良いんでしょ」と楽に考え、とにかく”表を見失わない”よう気をつけ、リズムにノってみてください。
「裏より表!」という意識で。まずは表でリズムにノり、慣れてきたら無意識に表を刻みつつ、自由に裏を入れる。しつこいですが、裏はズレてもいいので、必ず表がズレないよう気をつけてください。裏はむしろ、自由に(自分が気持ち良いと思うタイミングで)ずらしてみてください。
4つ打ちの感覚が残っているうちに、曲で練習してみましょう。曲は『Party Rock Anthem』。
この、いかにもゾンビが出てきそうなPV。笑
表拍を意識しつつ、自由にリズムを取ってください。靴底すり減らしてシャッフル?もご自由に。とにかく、体を動かしてみてください。
これ踊りながらギター弾けたら、めっさ目立ちそう。太ももに当たらないよう高めに構えて、コンパクト踏み替えもスタイリッシュに・・無理か。
さて、4つ打ちといったら(私の中では)ディスコ。ギターサイト的には、カッティングを紹介しないといけません。曲は『イージーデンス』。ギター動画は、私も大好きな妹姫(シスプリ)さん。
画面暗っ!(笑)。1小節で4回刻んでいる四分音符を感じながら、その間(スキマ)で遊んでいる音・リズムを楽しんでください。リズムの基準となるのは、ドラム(のバスドラムとスネア)です。
やはり”初音ミク”と”電子楽器”の相性は抜群。彼女の腕についているのは、DX7(ヤマハのデジタルシンセ)とのこと。「シンセの先輩」的なことでしょうか。
★アクセントとグルーヴ
次は、リズムで大切な”アクセント”を練習します。グルーヴを作り出す、大切なポイント。
両手、もしくは指を机にコツコツしてリズムを刻みます。片手なら、人差し指と中指を使って。ポイントは”決して止まらない”こと。休符は、エア(机に触れないで)でリズムを刻み続けるか、音が聴こえないように軽く机に触れます。
動画だとスネア(♪)を休符だと思って、音がしないくらい優しく。アクセント(x)はきちんと音が鳴るように叩いてみてください。
8分音符とアクセントだけなので、少し簡単すぎたかもしれません。物足りない方は、こちらの演奏を楽しんでください。↓
本当は実際に休符を入れて、3連符あたりも使っていくつもりだったんですけど・・・ダラっと長くなりそうなので割愛しました。
☆休符で止まらない
今の練習で、休符を入れずに”一定のリズム”(今回は8分音符)と”アクセント”だけでリズムを刻みました。この練習で、”逆に”休符の感覚がつかみやすくなると思います。
「休符はただの空白ではない」ことを意識してください。8分休符は、8分音符と同じ長さ。4分休符は、4分音符と長さが同じ空白。長さがよくわからないまま、なんとなく休符でリズムを止めてしまうと、余計わからなくなります。
ややこしければ一度落ち着いて、”音が聴こえない程度”に休符を叩いてみてください。頭で数えるより、体で感じるほうが早いです。
※次ページにつづく。
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