ギターを手にして初めての演奏。ギター(超)初心者向けの練習メニューを、タブ譜付きで紹介します。1曲まるごと演奏しましょう!
ギター初心者はじめの一歩!
ギター初心者は何からはじめる?
うーん、難しい・・
ことはない。
ギター初心者が最初にやるべきは「曲のコピー」です。「オリジナル曲を作る!」でも構いませんし「まずは本を読んで基礎をガッツリ」もあり。「ギター、改造してみっか」も止めはしません。
ただ、個人的には「ギターを弾く」という快感を最速で体験するには、コピーが一番だと思います。
コピーの楽しさ!
ギターを手にして、初めてのコピー。
何が一番気持ち良いかって、そりゃ「他の音が鳴っていない」快感でしょう。
・・少数派?
ボーカル、ピアノ、ベース、ドラム、その他楽器の音は一切無し。自分が演奏するギター1本で音楽を奏でられる快感。もちろん、バンドを組んで他の楽器と合わせるのも快感です。
1人で弾き語り
でも、最初に体験するのは一人で演奏する楽しさ(私の場合)。そういった意味で、「弾き語り」はおすすめです。スピードや雰囲気を自分でコントロールできるので、自分のペースで(つまずきながら)練習できます。別にアコギじゃなくても構いません。エレキでもクリーンで弾けば雰囲気出ます。
音源に合わせて歌っていた曲、カラオケの伴奏に合わせて歌っていた曲が、いきなり「自分の曲」に変身。コピーなので正しくは「他人の曲」ですが、気持ちはもう「自分の曲」です。
1曲まるごと弾ききったときの、達成感。(音楽)世界の広がりはハンパじゃ無い。「ぎ、ギターって・・すんげぇ」と感動(錯覚)するでしょう。笑
ギターを練習する前に確認!
ギターを練習する前に確認しておくことをいくつか。
★チューニング★
チューニングは絶対です。ピックが無くても、弦が2、3本切れていても構いませんが、チューニングだけは絶対に合わせてください。
★オクターブ・チューニング★
狂っているなら、チューニングしてください。意外と簡単です。
★ギターの構え方/ピッキング/フィンガリングフォーム★
絶対ではありませんが、最初にさらっと確認しておくと、後で修正する手間が省けます。
★タブ譜(TAB譜)の読み方★
ギター初心者のうちは、タブ譜にお世話になることが多いので、五線譜が読める方も確認しておいてください。
ギター初心者はじめての練習!(メロディ編)
それでは、ギターを演奏してみましょう。
『ふわふわ時間』のメロディを弾く
YouTubeで探す曲はテレビアニメ『けいおん!』の劇中歌『ふわふわ時間』。まずは「歌のメロディをギターで弾く」ところからはじめます。
KeyはCに移調しました。コードやキー、その他音楽によく出てくる言葉は、他のページで説明していますので、今回はとにかく演奏を楽しんでみてください。
KeyCのドレミ配置はこうなっています↓
※指板全体図はこちらから↓
それでは、タブ譜を参考に演奏してみましょう。指の動かし方は自由で構いません↓
例のごとく「Power Tab Editor」で作成したのですが、音源出力がMIDIの選択肢しかなく、形式が合っていないからかMP3への変換で(ミュートが消えるなど)音が変わってしまいました。なので、そのままMIDIを貼り付けます。音を参考にしたい方は申し訳ないですが↓をダウンロードして再生してください。再生できない方は申し訳ございません。
MIDIファイル「01ふわふわ時間_歌メロ」
いかがでしょう?
ギターの「ドレミ」配置のややこしさが見えてきたかと思います。ギターはピアノなどと違い、視覚的にパッとドレミの位置がわかりづらいので、最初は少し面倒くさい。
ただし、Keyの変更には強く、Keyに合わせて横にスライドさせるだけで移調できます。弾き語りだと、カポをずらすだけで対応できるといったメリットもあります。
ギター初心者はじめての練習!(テクニック編)
歌のメロディの次は、「ギターっぽい」演奏。Keyは原曲のEに戻しました。コードやら何やら出てきますが、詳しくは他のページで説明しますので、あまり深く考えずタブ譜どおりに演奏してみてください。
KeyEの指板配置はこちらから↓
MIDIファイル「02ふわふわ時間_ギター」
それでは、詳しく説明していきます。
コードのルート音だけを弾く
1~4小節。
イントロはじめは、コードのルート音を単音で刻みます。コードを楽譜に書き忘れたのですが(笑)、「(1小節目)E / (2)A→B / (3)E / (4)A→B」です。
大げさに言えば、ベースはコードのルートさえ弾いていれば(曲として)なんとかなります。ギターは和音を弾ける楽器なので、ルート以外の音も鳴らすのが基本。ピアノが和音を弾いてくれれば、自由度は増します。
ピッキングの向きも書きましたが、全てダウン・ピッキングでも構いません。弦は指一本で押さえてください。「(1小節目)薬指 / (2)人差し指 / (3)中指(薬指) / (4)人差し指」のように動かすと、指がバタつかず、音の切れ目も少なくスムーズです。
ギターの指運びは「いかに無駄なく移動できるか」がポイント。コードやフレーズの流れによって、押さえ方を自分で考えて弾きます。
パワーコードで低音を刻む
5~8小節。
イントロつづき。パワーコードを弾いてみます。パワーコードは、3度を省略したコード。6~4弦あたりの低音弦を使用します。
「低音でゴリゴリかっこいい、明るくも暗くもない、無骨で太いサウンド」といったイメージ。もっと言えば「ルート音に5度を足して太く」した感じ。
2音同時に弾くので、使う指も2本に増やします。5小節目だと、[5弦7フレット]は人差し指、[4弦9フレット]は薬指か小指を使って押弦します。
ポイントは、ミュートです。空いた中指で(鳴らさない)6弦をミュートし、「6弦にピックが当たっても鳴らない」ようにしてください。
人差し指の先で6弦に触れ、ミュートしても構いません。6弦が鳴らなければいいのです。3~1弦は、人差し指や薬指をペタッと付けると、簡単にミュートできます。
ライブ映像などを見るとわかりますが、「動き回ってギターを弾く」場合、ミュートせずにまともな演奏はできません。
ブリッジ・ミュートでアタック音を強調
9~12小節。
ブリッジ・ミュート(パーム・ミュート)は、音を鳴らす(音程感を出す)ミュートです。サスティーンをカットし、アタック音だけを強調した「ズンズン」サウンド。
完全にミュートせず、右手(ピックを握っている方)の側面で軽く弦に触れてください。歪ませたアンプを使用すると、よりかっこいい音になります。
タブ譜の「×」部分をブリッジ・ミュートして、低音側の1音だけ(9小節目なら5弦だけ)弾きます。「x」印が無い箇所は、右手を弦から離し(ミュートせず)、普通にパワーコードを弾いてください。
決まりはありませんが、ブリッジ・ミュートやパワー・コードは、ダウン・ピッキングで弾けるスピードならダウンで弾いた方が、かっこいい音を出しやすいです。テンポが上がってきたらオルタネイト・ピッキング(ダウンとアップを交互に弾くピッキング)に切り替えてください。X JAPANあたりが参考になるかと思います。
単音カッティング/ブラッシングとチョーキング
13~16小節。
単音カッティング入れました。MIDI音源はカッティング奏法が表現できていないので・・YouTubeなどで「単音カッティング」と検索し、奏法を確認してください。
「×」はブラッシングです。先ほどのブリッジ・ミュートとは違い、音を鳴らさない(音程感を出さない)ミュート。L’Arc~en~Ciel『READY STEADY GO』の出だしが参考になります。
単音カッティングは、ミュートが最重要。
13小節目だと、
・[3弦9フレット]:薬指(人差し指と中指は1~6弦ミュート)
・[3弦9フレット]:人差し指(人差し指の先で4弦、中指で6~4弦ミュート or 親指で6~4弦ミュート)
の押さえ方が弾きやすいと思います。1~2弦は人差し指などをペタッと付けてミュートしてください。
カッティング時はきっちり指で(鳴らす)弦を押さえ、ブラッシング時は指を少し浮かせて音をカットします。
今回のフレーズなら薬指で十分ですが、人差し指と中指をミュートに使用しているため、自由に動かせる指は小指だけです。動きの多いフレーズなら、人差し指で押さえて残りの指を使って他の音を弾いたり・・と、フレーズに合わせて押さえる指を変えてみてください。
ちなみに、親指でのミュートは手が大きい人の特権です。
ストロークは、ダウン/アップを交互に行います。狙う弦は「4~2弦」あたり。「3弦」だけ狙っても構いませんし、「6~1弦」全てストロークしても構いません。きちんとミュートできているかの確認と、それぞれ音の違いを知るため、全て試してみてください。
16小節目は半音チョーキング。半音にしたのは、普通の(全音上がる)チョーキングは、指の皮が薄いうちは負担が大きい(痛い)からです。薬指あたりで弦を押さえたまま、上に押し上げてください。[2弦11フレット]を半音チョーキングし、[2弦12フレット]と同じ音が鳴るまで弦を押し上げます。
オクターブの動き(1)
17~20小節。
1オクターブ上の音へジャンプ。ギター指板の音の配置は、ゆっくり覚えていきましょう。法則がいくつもあるので、意外と楽しいです。
アルペジオ(っぽい)奏法
21~24小節。
3度が無いので、正確にはアルペジオと呼べるかわかりませんが、「コードを押さえたまま、1弦ずつピッキングする」という意味でアルペジオっぽい奏法。
コードを押さえた状態で1音ずつピッキングします。次の音に移動しても、1拍目の音が自然に鳴り続けている状態が正解です(譜面やMIDIでは1音ごとに切れていますが気にせずに)。
21小節目なら、[6弦2フレット][5弦4フレット][4弦4フレット]を押さえたまま弾きます。こんな感じ↓
※ダイアグラムの見方はこちらから↓
コード進行は「(21小節目)F#m / (22)B / (23)E / (24)Esus4→E」。24小節目は「Esus4→E」の動き。押さえやすくするため、音を減らしました。
オクターブの動き(2)
25~28小節。
再びオクターブ上へのジャンプ。
クリシェっぽい動き
29~32小節。
同じ和音が長く続くとき、構成音の一つを半音・全音ずつ変化させていくこともクリシェという。
クリシェ – Wikipediaより
コード進行は「(29小節目)F#m / (30)F# / (31)B 」です。30→31小節目はコードが変わっているのでwikiの定義にはハマらないかもしれませんが、クリシェと捉えて問題ないでしょう。
高音側の1音だけが、「2→3→4」と半音で上がる動き。低音側の「4」は動きません。弾きやすくするため、今回も2音に減らしました。31小節目の「×」はブリッジ・ミュートです。
コード弾き(1)
33~36小節。
サビです。サビは一番盛り上げたい箇所なので、音数を増やします。今回はコード弾きで。サビのコードは書いていましたので、譜面を参考に。
ダウン/アップ・ストロークも参考までに。6弦~1弦を全て弾かずに音を絞ったのは、36小節目「G#7」のため。「G#7」を6弦全て使用して弾くとなると、バレーコードを押さえることになるので・・(音量をそろえる為)他も減らしました。
コードの押さえ方の例。
「E」33小節目
・5弦:中指
・4弦:薬指
・3弦:人差し指
「A」34小節目
・4弦:人差し指
・3弦:中指
・2弦:薬指(※鳴らしても良い)
「B」35小節目
・5弦:人差し指
・4弦:薬指
・3弦:小指
「G#7」36小節目
・6弦:中指(もしくは薬指)
・5弦:人差し指(もしくは中指)
・4弦:薬指(もしくは小指)
オクターブ奏法
37~40小節。
ある音と、その1オクターブ上の音を同時に鳴らすオクターブ奏法。40小節目がオクターブ奏法です。ブラッシングとスライドを混ぜ、リズム的な面白さを出しています。
5弦は人差し指、3弦は薬指か小指で押さえてください。挟まれている音(今回なら4弦)は、人差し指でしっかりとミュート。残りの6弦、2~1弦のミュートも忘れずに。
37~39小節は、コード弾きです。
コード弾き(2)
41~44小節。
再びコード弾き。
コード弾き(3)
45~48小節。
ラストもコード弾き。今回は、(ギター初心者の壁と言われる)バレーコードは入れませんでした。
いかがでしょうか。
タブ譜を参考に曲をコピー。コード譜を参考に弾き語り。耳コピにチャレンジなど、段階を踏んで練習していけば、あっという間に上達できます。
上達のコツは「楽しむこと」です。
楽しんで練習していきましょう。
ありがとうございました。
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