CAGEDシステム。指板を把握するために必須の知識。
基本となる「型(フォーム)」を習得します。
「CAGED」ポジションで指板を覚える!
ギターの指板は5つの「ポジション」に分けることができます。
「型(フォーム)」と言われたりします。
CAGEDとは?
CAGED
ご存知でしょうか?
レギュラーチューニングされたギターの指板は、5つのポジション「C・A・G・E・D」として捉えることができます。
ちょっとごちゃごちゃして、見づらいですね。
Cポジションだけ取り出してみます。
そして、C型のメジャー・トライアド。
A型のメジャー・トライアド。
なんとなく理解できたかと思います。
それぞれのポジションを見ていきましょう。
Cポジション
「CAGED」のC。
開放弦でCを弾く場合、コードの押さえ方はいくつか考えられますが、初心者向けのコードブックで一番最初に出てくるのはコレ↓
何故こんな形なのか、疑問に思ったことがあるかもしれません。「コードの作り方」
を読んでくださった方は、ピンときたと思います。
そうです、「R, M3, P5」です。
メジャートライアドは「ルート、長3度、完全5度」、つまり「ルート、3度、5度」の構成音から作られます。その「ルート=C」にすると、Cメジャー・トライアド「C(R), E(M3), G(P5)」の完成。
指板で見てみましょう。
まずは音名だけ取り出して・・
コード「C」の構成音だけ色を付けると・・
そしてもう一度Cポジションの度数。
コード「C」は、画像の「1、3、5」の数字と対応しています。
1=ルート、3=長3度、5=完全5度。
これがCポジションです。
Cフォームが使えるポジション。メジャートライアドを(開放弦を含まない押さえ方なら)5弦ルート小指で押さえることができるポジションです。
「Cポジション」
ちなみに、以前紹介したhitoshiさんの「EADGCサイクル」なら
2弦ルートでこんな感じ↓
Aポジション
「CAGED」のA。
Cポジションの右隣。
5弦ルートを共有するポジションです。
左から2番目。C型と重なっている枠があります。
注目すべきは5弦の「1」。C型と「1」を共有しています。
C型からA型へ移動するときの目印にすると便利。Aポジションだけ取り出してみます。
さて、皆さんは開放弦でコード「A」を弾くとき、どのように押さえますか?
普通はこう↓
開放弦を含むので、指で押さえるのは2fの3音だけ。でも、実際に鳴らしている音は5音なんです。
この形でコード「C」を弾くことは可能でしょうか?
もちろん可能。ルートをCに移動させれば完成。
5弦3フレットの「C」に移動。
できました!横に平行移動させただけです。
度数で確認すると↓
「1、3、5度」つまり、「R, M3, P5」。
ルートがCなので、コード「C」の完成です。
「Aポジション」をみてみましょう。
これが、Aフォームが使えるポジション。メジャートライアドを、5弦ルート人差し指で押さえることが出来るポジションです。
Gポジション
「CAGED」のG。
Aポジションの右隣。
3弦ルートを共有するポジションです。
左から3番目、A型の右隣。A型とG型が共有しているルートは、3弦の「1」。
開放弦でコード「G」を弾くときの押さえ方ですが・・一般的な押さえ方はこう↓
では、この形でコード「C」を弾いてみましょう。
ルートを移動させて・・6弦8フレット「C」。
できました!度数で見てみましょう。
ちなみに、「EADGCサイクル」なら3弦ルートで、こんな感じ↓
ルートから「1、5、1、3、5度」の順。
「Gポジション」はこう↓
以前使用した、あの!ポジションが入っています。
練習に使用していたポジションは「Gポジション」の一部だったんです。
これが、G型フォームが使えるポジション。メジャートライアドを6弦ルート薬指で押さえることができるポジションです。
Eポジション
「CAGED」のE。
Gポジションの右隣。
6弦(1弦)ルートを共有するポジションです。
左から4番名、G型の右隣。
G型と重なっている部分もあります。
G型とE型が共有しているルートは、6弦と1弦の「1」。
では、開放弦を使ってコード「E」を押さえてください。一般的な押さえ方は、こう↓
では、この形でコード「C」を弾いてみます。ルートを6弦8フレット「C」に移動させて・・
できました!そして、見覚えのあるこの形!
初心者の壁と言われる「Fコード」の形です。
度数で見てみましょう。
度数を見るとわかるのですが、単に「1、3、5度」を押さえれば、メジャートライアドができます。つまり、無理してバレーコード(人差し指でセーハするやつ)を、使う必要は無いんですね。
でも実は、バレーコードも簡単に押さえられます。
※詳しくは「Fコードを押さえるコツ」にて↓
「Eポジション」をみてみましょう。
Eフォームが使えるポジション。メジャートライアドを、6弦ルート人差し指で押さえることができるポションです。
Dポジション
「CAGED」のD。
Eポジションの右隣。
4弦ルートを共有するポジションです。
左から5番名。E型の右隣。E型とD型が共有しているルートは、4弦の「1」。
では、開放弦を使ってコード「D」を押さえてください。一般的な押さえ方は、こう↓
では、この形でコード「C」を弾いてみましょう。
ルートを4弦10フレット「C」に移動させて・・
できました。度数でみると・・
「Dポジション」をみてみましょう。
これが、Dフォームが使えるポジション。メジャートライアドを、4弦ルート人差し指で押さえることができるポジションです。
以上が「CAGED」全てのポジションでした。
Dの次は、またCに戻ります。
全ポジションまとめ
全てのポジションを、もう一度貼っておきます。
キーが変われば「1(R)=メジャーキーの中心音」へポジションも移動します。ギターは平行移動させるだけなので楽ちん。
Cポジション
Aポジション
Gポジション
Eポジション
Dポジション
以上です。
まとめてます↓
「CAGED」ポジションはギターを演奏する限り、ずっとお世話になるポジションなので、仲良くしていきたいものです。
次回は、指板でスケールを弾いていきます。
ありがとうございました。
コメント
はじめまして!
CAGEDシステム、参考になりました!
質問ですが、CAGEDシステムはそれぞれの型を横繋ぎにして使用するしかないのでしょうか?例えば、Cメジャーのキーの曲でCAGEDを使ってスケールを使いたい場合、Gのコードの時に6弦3フレットのGをE型のフォームからメジャースケールを弾くと、Cのキーで合わない音が出てきてしまいます。縦にこのシステムを使うのは間違いですか?それともキーに合わない音は避けて弾くのですか?
質問の説明が下手ですみません。
鍵盤で考えてみると理解しやすいかなと思います。
Cメジャーキーの時は、基本的に白鍵「ドレミファソラシ」の音を使います。その白鍵がCメジャーキーのときのCAGEDフォームなんですね。キーを変更した場合は主音に合わせてCAGEDを左右にずらします。
ただし、メジャースケール以外を使う場合は、それぞれ半音下げたり上げたりしないといけないのは鍵盤と同じです。
スケール系は他のページで解説してますので、是非いろいろ見てください!
質問に答えていただき、ありがとうございます!
なるほど、確かにメジャーキーを鍵盤で弾く時に、ドレミ〜を弾くのに上の黒鍵にはいかないですもんね。わかりやすい解説をありがとうございました。このシステムの使い方を少し勘違いしていたかもしれません。ルートの位置から考えて、型を横に繋げていくのですね。横繋ぎじゃなく、同じ音なら近くの縦の音を使って弾いてしまえばいいじゃないかと思っており、そこが疑問でした。
スケール系の知識を勉強中なので、理解を深めていけたらと思います。
ありがとうございます。他の記事も読ませていただきます。