本日、欅坂46『もう森へ帰ろうか?』のMVが公開されました。
前回の「伊藤万理華『トイ』の考察!」記事同様、映像のことは全くわかりませんが、気合を入れて考察させていただきます。
欅坂46『もう森へ帰ろうか?』!
欅坂46、6枚目シングル「ガラスを割れ! (Type-A)」付属DVDにフルMV収録。
欅坂46『もう森へ帰ろうか?』ちょこっと曲分析&感想!
MV考察の前に、曲の分析と感想を少し。
さて、皆さんは『もう森へ帰ろうか?』曲の印象はいかがでしょうか。
私は「曲と歌詞の世界観がマッチしていて、ステキダナ」と感じました。
音色的には洋楽(EDMはじめ洋楽ポップス)から流れてきたような電子音が特徴的。つまり、生楽器に比べると”現代的”と言えなくもない音色と、”もう森へ帰ろうか?”というフレーズだけでも世界観が伝わってきます。
これがもしバグパイプにバンジョー、バイオリンやら民族打楽器だったら「北欧の森に帰るの?」、ハープなら「妖精の森、ファンタジーなの?」、アコギなら「ノルウェーの森(Norwegian Wood)なの?(笑)」と(私は)感じますが、この曲は歌詞もMVも世界観がマッチしています。
秋元氏にめさ失礼ですが、(作詞家なのに)たまにこういった絶妙な混ぜ方をするので・・さすがです。ヒットメーカーの腕ですかね。
KeyはB♭メジャーで、どこかアンニュイな曲の雰囲気とKeyB♭がマッチ。出だしの「もう森へ帰ろうか?」で歌メロがド(B♭)からファ(E♭)へ下がるフレーズは、希望(プラス)ではなく諦め?(マイナス)っぽいですが、キーがメジャーなので絶望的な暗さではなく・・やはり絶妙です。
欅坂46『もう森へ帰ろうか?』MV考察!
MV初見でとにかく気になったのが、1:06あたりの防護服。「ああ、宮崎駿の『On Your Mark』(チャゲアス曲のPV)か」という先入観に支配され「放射線の話か。森は自然保護か。歌詞の”ユートピア”は社会主義なのか」とイメージが勝手にふくらみましたが・・違いますね。たぶん。
MV監督は『避雷針』も手掛けた森義仁監督。”大量生産されるアイドル”が一つのテーマらしいです。
MVはじまりか、
赤ウニ
何やら赤い棒のウニみたいな物が、天井から吊るされています。電気的な音で赤く光りはじめ、一人起き上がる平手友梨奈さん。MV最後の心音から、人工的な心臓を表現しているのかもしれません。そう見ると、血管っぽくもある。テーマ的にはサイリウム(ペンライト)も。
無表情なカメラ目線でキメて、背を向け歩き出す彼女。MVを通して人間的な感情の薄そうな世界。他の欅坂46メンバーも目は開いていますが、動き出さず。ここから(おそらく)最後まで別行動。
VRゴーグル
一人水路を歩き、赤い棒を持った防護服の人とすれ違う彼女。ゴーグルには欅坂46の過去のMVらしき映像が映っています。警備用の棒か、ゴーグル用の電力か、ライブ用のサイリウムか、研究所という設定なのか、「洗脳」されているのか、少女の脱走?は許して良いのか。
テーマから、アイドル生産工場でしょうか。アイドル事務所かも。
ゴーグルからVR(バーチャルリアリティ)、歌詞の「想像してた世界」もハマリそう。彼女は防護服無しで大丈夫なのか、防護する必要は無いのか、人間じゃないのか。防護服の方は皆脱力してますね。歌詞の”現実逃避”や”洗脳”もハマリそう。
On Your Mark
あと、最初の『On Your Mark』イメージから「防護服+VR洗脳→放射能汚染と噂→地下水路を生身で通り過ぎる少女→汚染水対策→森へ帰ろう→福島へ帰ろう」メッセージと読めなくもありません。
冨樫
上下画面に別れて、目が3つ。邪眼なのかい、それ、冨樫義博へのサービスなのかい。笑
そう考えると『ガラスを割れ!』MVで包帯を外したシーンは「もう後もどりはできんぞ 巻き方を忘れちまったからな」に繋がって、車が燃えている理由も説明がつき・・なるほどね、違うな。
消費されたアイドル
平手さん以外のメンバーによるダンスシーン。施設内?ポンプのような機械にも赤い棒が繋がっているので、動力に関わるものかもしれません。『On Your Mark』が離れない。
歌詞が2番に移ったところで、グッタリ倒れるメンバーたち。MV最初のシーンを思わせます。踊ったのでエネルギーが切れたのか。ゴミ、死体、消費されたアイドル?歌詞が「さよなら」「深く息もしてなかった」なので少し怖いです。
あとこれ思い出しました↓
アイドルとネット
平手さんがたどり着いた部屋。壁(掲示板?)に貼られた紙には、ネットの辛らつな書き込み。絡まる赤い糸(web?)。再び上下二画面に分かれて、下が橙色で紙に描かれた目、上は青色で目を閉じる。
電気的な世界(ネット)の情報が現実世界の紙に印刷され、目もあえて紙に描かれ、古い紙(情報)は残り続け・・うーん、最初のVRと歌詞、曲調からSF的な世界もありそうですが・・。
この部屋だけ切り離されている感じもしますが、邪眼で青・橙が目を開けた時点で何かが切り替わり・・VRゴーグルより赤青の3Dメガネ、違うか。
目が描かれた紙を投げ、舞う彼女。「ファンの目は気にしません、ポイッ」、違うな。
強調される”目”
せや!20世紀少年!内容知らんけど。笑
MV全体を通して”目”を強調しています。見返すと0:28で平手さんが一度目を閉じていますが、他のメンバーは基本ガン開き。目を通して歌詞的には「洗脳」、あるいは催眠術をかけられているのかもしれません。青・橙の分割画面もそれっぽい。
防護服が赤い棒で術をかける側だとして、ゴーグルに映るMVに夢中になり、通り過ぎる平手さんに気が付かなかった。もしくはMVに洗脳されている・・で、一応彼女をスルーした理由になります。
そうして見ると、彼女が最初後ろを向いて歩き出すシーンでは、赤いウニを見ないよう目を伏せているようにも。防護服を避けるシーンでも下を向いている?
洗脳
彼女だけ洗脳されていない?
他のメンバーは赤い棒のある部屋で踊っているので洗脳状態?
そして、2:31。画面下の紙に描かれた目が”魔法カード”あるいは”写輪眼”的なものだとして、それを見ないように上画面の目を閉じる。舞っているときも目を閉じてるように見えます。舞は”サイクロン”をイメージして・・ないか。
テーマから「アイドルとはこうあるべき」系の洗脳でしょうか。MVの雰囲気と闇属性欅曲から「死んだ目のアイドル」、何でもいけそうですね。
術の発動条件が目の紙ならファン、防護服が赤い棒を使ってかけているなら大量生産した大人(運営)が犯人?もしかすると、壁の赤い糸はwebではなく下の赤い棒につながっていて・・考察っぽい。笑
部屋の隅にペタからの床にバタンからの紙(言葉)に埋もれる彼女。初めて見せる感情表現。やはり彼女も洗脳されていて、このタイミングで解けたのかもしれません。
焼きウニ
シーンが施設の外に切り替わり、何やらMVはじめに登場した赤ウニに似たウニが燃えています。邪王炎殺黒龍波、天照、いずれにせよはかり知れない妖力(チャクラ)。燃えているのはユートピアの廃材?儀式?燃えるハート?新しい動力?
明らか赤ウニと関係しているので、燃やすことで赤ウニを破壊できるのかもしれません。ゲームっぽい。
森へ帰ろうか
区切りが付き、そろそろ森へ帰る雰囲気。メンバーも施設から出てきて、洗脳(催眠術)が解けたのか、奇妙なキャンプファイヤーの前で奇妙なダンス。
カラス?がちらり。「街」のカラスなのか、夕暮れなので「カラスと一緒にかえりましょう」か。ネクタイを外し、ブレザーを脱ぎ捨て「縛られ」ない森へ。ケヤキではなさそう。針葉樹林ならアジールと読んで物語がふくらみます。
再び赤ウニ。作動音が消え、代わりに聞こえる鼓動。人工的な心臓から生の心臓へ?アイドル生産工場停止、赤い棒をサイリウムと見るなら・・ふむ。
以上です。
いろんな読み方ができそうなMVでした。
ありがとうございました。
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