乃木坂46、15枚目シングル『裸足でSummer』。
乃木坂46『裸足でSummer』!
裸足で灼熱サイドウォーク、泥水インディアン。
わけのわからなさが逆にこの曲のセンター齋藤飛鳥(さいとうあすか)を表し、曲、歌詞、映像を好き勝手自由に作った結果「なんか美しい作品になってしまった」のではないかと感じる、悔しいけど見とれてしまう『裸足でSummer』。
乃木坂46のA面で、一番好きです。
今回はこの曲の歌詞解釈を。
『裸足でSummer』歌詞解釈!
※歌詞は無料歌詞検索サイトなどをご覧ください。
夏曲のバランス
冷んやり切ない。
曲の所々に漂う”切なさ”が、”夏、裸足、太陽”などたっぷりの暑さの中に冷んやりした空気を入れているというか、夏の肝試し、ひと夏の恋、KeyのAIR的な何かこう・・。
「暑(熱)+冷」「光+影」が良い塩梅で含まれていて、(私が)好きなタイプの夏曲です。
君は気づいていない
何故、切ないのか。
それは、「君は気づいていない」からです。
誰かを好きになると「いつもの夏と違う」ように感じる。日差しの強さ、花の色の鮮やかさ、そして僕は気づく「君に恋をしている」。
君と会っている回数、触れた指の引っ込め方、寝癖を何度も直してきたこと、「いつもの夏と違うんだ」。でも、「君は気づいていないけど」。
つまり、「君は僕に恋をしていない」ということ。
解釈の仕方はいくつもあると思いますが、「恋をする→いつもと違う何かに気づく」という歌詞中のルールで読むと・・切ないです。
「1000人に1人が経験するドラマみたいな恋」ではなく「記憶(妄想含む)の片隅にある、誰もが感じたことのある片想いの切なさ」みたいなものを、夏のアイドルソングで書く憎らしさ。私の心をガシッと掴んで離しません。笑
切ない入り口
「僕は君が好きなのに、君は僕を好きじゃない」
という当たり前の切なさは置いといて、歌詞「切ない入り口」はもっと広げて考えることのできる、解釈にもってこいのフレーズなんじゃないのかなと。
例えば「僕は気づいている夏の美しさ(変化)に、君は気づいていない」だったり、「気持ちを話したら(成就しようがしまいが)変わってしまう、君や男友達との距離感」だったり。
もしかすると、「行動が予測できない、他人の目を気にしない、そんな君の魅力(僕を振り回す君)自体が変わってしまう」可能性・・これも切ない。
「出口」に君はいるのか。
「裸足」目線
タイトルにもなっている「裸足」。
この「裸足」という言葉に、歌詞やら映像やらを近づけていった印象です。
裸足→他人の目気にせず
裸足→アフリカ→ルイボスティー
裸足→ヒッピー→MVの謎インディアン
サビの出だしは「裸足」。曲のテンポと相まって「少し早歩きの君と、追いかける僕」の映像が浮かびます。
一番盛り上がるサビで、目線を下からはじめるバランス感覚も好きです。
「裸足」になるくらい気づいて欲しい
「君が気づいていないなら、僕は想いを伝える」ではなく、「君と一緒にどこでも歩くし、なんなら僕も裸足になっちゃう。でも君は気づいていない、いつか話せるかな」という典型的な草食男子設定。
思春期、受身の恋。
「裸足」というフェチキーワードを出しながらも、プラトニックに受け取れる歌詞は、アイドル曲として流石です。
それでも君に恋をしてる
病。
せめてもの救いは、君の行動が「理解できない」ではなく「予測できない」こと。
誰かに好かれている夏と、誰かを好きになる夏。切ないけど物語になるのは後者。秋元氏が齋藤飛鳥に抱くイメージ、共有できた気がします。
壁に貼りたいMV
ねえ何をしたいんだ?
茶色の海に椅子を並べて裸足のインディアン、どういうことだよ。笑
歌詞の”君”に負けず劣らず予測できません。
しっくりの不思議
でも何故か、齋藤飛鳥が映るとしっくりくる不思議。
他の乃木坂メンバーだと「夏休みか、女子旅か、そういうストーリーかな」と何かしら浮かんでくるのですが、齋藤飛鳥が画面に映ると「こういうものなんだ」と、画だけで妙な説得力があるというか。
真っ白な羽付けて灼熱の屋上で裸足になってペディキュア塗って、その羽を付けたり外したり、わけわからんのに「ああ、そういうもんなんだな」と、さほど気にならない不思議。しっくり感。
天使
もっと言うと「朝、空から天使が降りてきました。羽を隠し、人間と一緒に泥水で遊んで、夜、太陽が沈んだので空に帰りました」的なヤバめの(痛い)ストーリーだったとしても、おそらく文句言わずに受け入れてしまう齋藤飛鳥の画力(えぢから)。
強い光も相まって幻想的で美しい彼女を見ると、「これが歌詞で登場する”君”の魅力なのかな」とも思ったり。
憂いの眼差し
おまけに、表情の魅力。
メンバーの白い歯キラキラ笑顔に対して、彼女の微笑。憂いのある眼差し。海のせいか空が綺麗で、3:21あたりはそのまま切り取って額縁に飾っておきたいくらい。
「ロリ手羽先」から進化した、真っ白い羽の似合う、齋藤飛鳥の美が詰まったMVでした。
曲の魅力は「乃木坂46!語ろうか、楽曲の魅力」にて。
ありがとうございました。
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