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欅坂46おすすめ曲! 語ろうか、楽曲の魅力

今回は欅坂46をば。

欅坂46おすすめ(好きな)曲!

好きな曲だけ選びました。「欅坂46のおすすめ曲って何?」という方は参考にしてください。ちなみに私は、欅坂46の番組を一人楽しむ程度のファンですので、過度な期待はしないでください。

『サイレントマジョリティー』加速するデビュー曲

2016年4月6日発売、デビューシングル『サイレントマジョリティー』収録。

ごく普通の女の子たちが、普通のトーンで歌う、普通じゃない曲。

大人たちに支配されるな」と歌っていますが、(おそらく)大人たちの方が好きそうな曲。「かっこいい曲」と言われているのかいないのかわかりませんが、少なくとも歌詞はちょいダサです。例えば(こじらせた)中学生だと、このちょいダサ感に敏感に反応すると思うのですが、大人はそれを受け入れる(気にもしない)寛容さがあります。笑

曲の出だしはストリングスでメジャースケール(KeyB)をなぞり、明るく。MVも合わせて夜明けかと思いきや、Aメロで暗くして(Bメジャーの平行調G#マイナー)映像は夜に。サビでA♭メジャー(G#マイナーの同主調)に転調し、希望の歌詞明るく勢いのあるメロディ「ドドドドレミファソー」(KeyA♭)にのせて「君はきみらしく」。

リズムも面白い。付点音符にシンコペーションたっぷりの歌メロ、楽器ごとに異なるリズム、Bメロ終わりの付点8分音符+4分音符の7拍(変拍子)、加速する(ように聴こえる)スピード感。認めざるを得ない欅坂46のデビュー曲。

『キミガイナイ』曲のモチーフと歌詞の一致


(作詞:秋元康 / 作曲:Soulife / 唄:欅坂46)
2016年4月6日発売、デビューシングル『サイレントマジョリティー』通常盤収録。

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君と喧嘩した日、眠れずに天井を見ている長い夜。

部屋で一人、考えがぐるぐる回っている”僕”と「ドレミ(KeyF)繰り返しモチーフ、(主に)一定のコード進行(Ⅳ→Ⅴ→Ⅰの変化形)繰り返し」が重なり、「音程を伴う、異なるリズムの重なり音の空白(空間)」が心地良い。

丁寧に作られた曲で、サビ前にトップを「ソ#→ラ→ラ#→シ」(KeyF)と半音で動かす盛り上げ方も好き。夜におすすめの1曲。

『世界には愛しかない』疾走感の秘密

2016年8月10日発売、2枚目シングル『世界には愛しかない』収録。

印象的なタイトルはB面にも登場するボブ・ディラン、歌詞は遅れて加入した長濱ねるを若干意識して書いたであろうこの曲。「サイレントマジョリティーが好き!」という方にとっては物足りないのかも。ですが、是非「語り(ポエトリーリーディング)」部分を聴いていただきたい。「ミュージカルっぽくて面白いよっ☆」とかではなく、単純に語り部分の”音”を聴いて欲しい。

MV見ながらだと、アコギを強く意識して聴いてしまいがち。机に腰かけ、椅子に置いた片足、おまけに逆光でめちゃ良い感じに映るアコギ男子。しかし、アコギ1本の刻みだけであの疾走感は出せません。疾走感を後押ししている音があります。

0:27からのポエトリーリーディング、と同時に入るアコギのカッティング。アコギのアタック音に近い音、三連符を重ねている音。MVに映るドラムの奏法から考えてハイハットかと思いきや、音的にはもっと低いリム(スネアのフチ)・・というよりカスタネットですよね。

「バンドやんの?じゃあ俺(私)、カスタネットやるわ!」という方は、是非参考にしてください。笑

「かっこいい映像に惑わされてはいけない」
「意外な楽器が、良い曲を作り出す」
ことにも気づいて欲しい。そんな1曲です。

『青空が違う』種埋めるアイドル

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可愛い。
歌っているメンバー(ユニット:青空とMARRY)も歌も歌詞も振付けも全部が可愛い、最強のアイドルポップ。

めちゃ可愛いんですど、ただ一点だけ、おしむらくは「向日葵を植えた」こと。遠距離恋愛、風邪の彼を心配してアパートにかけつけ、向日葵の種を埋めて帰る彼女。

感覚が違う。

夢のため一人アパートで努力する彼、窓に見えない青空、向日葵が太陽の位置を教える。「彼女の家は東なのかな」なんて想像してしまうステキな歌詞なんですけど・・でもなぁ。

”都会”で”空”ときたら(高村光太郎『智恵子抄』の)”あどけない話”。彼女の行動を”あどけない”と捉え・・いや、でもやっぱり種は持ち帰って欲しいしハムスターにでもあげ

何の話(笑)

『二人セゾン』欅坂に引き込まれた原因

2016年11月30日発売、3枚目シングル『二人セゾン』収録。

名曲。

「アイドルぽくない曲を歌うアイドル」で注目を集めた欅坂46ですが、正面から勝負したこの曲が、すごい。

大きなコードの流れは、The 王道(Ⅳ→Ⅴ→Ⅲm→ⅥmやⅠ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅲm・・系)の、ただ鳴らすだけで気持ち良いコード進行で、Aメロ「誰かと~振りしてた」のコード進行「Ⅰ→Ⅴ/Ⅶ→♭Ⅶ→Ⅵ」は「(アコギの)ベース音をド→シ→シ♭→ラ」(KeyA♭)と滑らかに(半音で)動かしているので更に気持ち良い。

サビの歌メロは5度跳躍が印象的。アイドル曲としては広い音域丁寧な演奏。歌詞の「初めて感じたときめき」と「儚く切ない月日」両方を受け止めるメロディ。

この曲はメロディ、コード共によく動くのですが、面白いのは「ミュートギターのソ+たまにラ」(KeyA♭)です。このエレキギターだけが、A/Bメロ通して8分音符でほぼ変化せずに刻み続けています。

この保続音を耳で追いかけていると1箇所めちゃ気持ち良いポイントがありまして、それが「What did you say now?」。ここでラ♭に移ります(※サビ頭のⅢ7→Ⅳもラ♭)。コードが「C7→Fm(Ⅲ7→Ⅵm)」と動き、Bメロ頭のマイナー感(平行調のKeyFm)で切なく変化すると同時に、それまで一定だったミュートギターの音も動くので「何かが、変わる!」という予感に期待が高ぶります。笑

そして、最後のサビ。そのエレキギターが「アイドル曲だから抑えていたけど、も、もう我慢できないセゾン!」とばかりにチョーキングやら何やらで感情を爆発させるので、たまりません。

※実際にはエレキを2本以上使い、裏でアルペジオやコードを刻んでいるのですが「ラストのギターは、あのミュートギターが弾いてる」と捉えた方が楽しいですよね、っていう話です。笑

歌詞も美しく、個人的に”セゾン”は「青春(青年)、朱夏(壮年)、白秋(中年)、玄冬(老年)」を重ねて聴いています。

『僕たちの戦争』人を選ぶ中毒ソング

2016年11月30日発売、3枚目シングル『二人セゾン』Type-C収録。

往年の洋楽ポップス感、粘りの無い軽いリズム、打ち込みスネア連打のあの感じ、ランニングに丁度良いテンポ。人を選びそうですが、はまった人はリピート必至の中毒ソング。

『エキセントリック』=渡辺梨加

2017年4月5日発売、4枚目シングル『不協和音』通常盤収録。

シティ・ポップなのかクラブ系というのか、ジャジーでファンキーなピアノ演奏がかっこいい曲。楽器が少ないので鍵盤も低音まで(幅広く)鳴らせ、サビに向け音が左右に広がる感じも気持ち良い。

ただ、ノリを楽しむ系の曲なので「歌い方は、そうじゃなくてもっとこう・・」とモヤモヤしながら(私は)聴いています。歌い方次第でもっとグルーブを表現できる曲なので、もったいない。全体的に歌パートがノリきれていないので、”歌わされている感”が強い。

しかし、それを差し引いても余りあるピアノの魅力。3:19、他の楽器がスッと後ろに下がり「冗談じゃない」のコードから濁り壊れていく感じはゾクゾク。それに続く、MVのエキセントリックさ。

渡辺梨加の正しい使い方」はここだったのかと。

『月曜日の朝、スカートを切られた』ダウナー曲

2017年7月19日発売、1stアルバム『真っ白なものは汚したくなる』収録。

気味の悪いダウナー曲、良い意味で。

不思議な魅力の歌メロと、シンプルなコード進行。KeyDマイナーで始まりますが、Bメロあたりから(Dmと同じ音を使った平行調)Fメジャーっぽさが出て、”暗さ”に妙な”明るさ”がチラつきます。

その明るさと、スマホで打ち込んでいそうな”読点”を含む歌詞月曜日の朝、スカートを切られた」との相乗効果で深みが増し・・MVは寒色の

あと実はこの曲、歌詞が問題になったようでして・・

『100年待てば』マルマルポカポカ生活密着型ソング

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生活密着型ソング

ボーカルは長崎県出身の長濱ねる。歌詞はじめの「路面電車」で長崎へトリップ。シャッフル再生で街中を歩いていると、この曲のイントロが流れ、ペースとテンションが少し上がったところで「急いだってしょうがないよ」と歌う彼女にペースを少し下げ・・までを楽しむ生活密着型ソングです。笑

ポップスの温もりと懐かしさの詰まった、アルバムに丸みを与える1曲。

『風に吹かれても』リズムの妙

2017年10月25日発売、5枚目シングル『風に吹かれても』収録。

CDをお持ちの方は、是非オンボーカルとオフボーカル両方を聴いてみてください。

歌有りで「トゥルットゥットゥー」の出だしを1拍目として聴くと、「That’s the way」で1拍手前にずれます(8小節4拍目で入る)。一方、歌無しだとアコギの弾き初めを1拍目として(ツメツメですが)聴くので、拍はピッタリ。この2パターンで、アコギのリズムを聴いてみてください。

区切り方でアコギのリズムが変化する、ポリリズムにも繋がる、音楽の楽しみ方の一つです。

ちなみに、MV(映像)では実際の音より1拍早く手拍子(ハンドクラップ)がはじまり、欅坂46 SHOWではCD音源と異なるリズムで手拍子をしていました。イントロだけでもリズムを楽しめます

演奏は電子オルガン(ハモンド)に、Bメロでエレピのゆらゆら、ウッドベースにアコギと全体的に懐かしい音色。ボーカルはサビラストの「レ♭(G#)」でオシャレ&陽気に外して、続くコード「E→Am7」もスムーズに。クールに盛り上げ、ダンスもスーツもかっこいいファンキーなおすすめ曲。

『避雷針』電流が走った「遮断機」

2017年10月25日発売、5枚目シングル『風に吹かれても』Type-C収録。

遮断機」が最高。
ピアノイントロから「遮断機 降りたままの」までの完璧な流れ。「遮断」でガシャンと閉まり、クールにのせる「機 降りたままの」。震えます。

個人的には、ここが曲のピークです。笑

歌詞とMVもリンクしているので注目してみてください。

『もう森へ帰ろうか?』こだわりのMV

2018年3月7日発売、6枚目シングル『ガラスを割れ!』収録。

電子的な音色と、街から森へ帰る歌詞の、世界観がマッチ。
個性的なダンスに、考察しがいのあるMV。不安定で壊れそうだけど時に力強い、欅坂46の魅力が詰まった曲。

『アンビバレント』Aメロの工夫

2018年8月15日発売、7枚目シングル『アンビバレント』収録。

Aメロが曲の全てと言っても・・過言か。
リズムを味方に付け始めた彼女たち。欅坂46が注目を集める理由の一つ「攻めた曲」ではないですが、普通にかっこいい「ダンス曲」です。

1番Aメロ途中「ねえ何をしたいの」でラップからメロディにチェンジ、「ギターもいるぜ!踊ってくれよ」なファンキーさで、歌から楽器へリズムの主役交代。

2番Aメロ「夏だから猫も杓子も」では、飽きないよう変化をつけて。DJが曲を繋ぎ変えたような、気持ちの良い不自然さ。「はい、ここからはMCバトルですよ」並みにラップの見せ場を演出。盛りだくさんで、満腹になる1曲。

以上です。
ありがとうございました。

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